2015年を振り返る

今年も半月.今年は懸案のZaitzeviariaの記載論文を出すことができた.ヒメドロを始めた2005年4月にはすでに採集していたのに,未記載種であることを認識し,記載論文が出来るまでちょうど10年かかった.
九州や四国にも怪しいZaitzeviariaがいるので,こられも何とかしないといけない.
ヒメドロでは,幼虫の解明を進めることができた.まだ論文になっていないので,これを出すことが来年の課題である.出たら,和文で超判りやすい検索を書きたいと思っている.

        • -

昨年にマクロ撮影のシステムをそろえたので,水生甲虫の生態写真の撮り直しを行った.だいたいの種は野外で見つけることができたが,クロホシコガシラ,コウベツブゲン,コミズスマシ,ヒメミズスマシなどを再発見できなかった.意外にもタダのゴマフガムシも苦労した.また,ルイスツブゲンやチュウブホソガムシの多産地も状況が悪くなっているようだった.普通種のツブゲンやケシゲンも少なくなっていようで,特に止水性の水生甲虫を取り巻く状況は明らかに悪化している,という印象を強く感じるシーズンだった.

        • -

コバネガ探しは面白かった.知らないことは存在しない(と思い込む)ことである.探し方のヒントを教えてもらい,自力で新産地の発見ができたのは,とてもうれしかった.