ため池のサンプルのソーティングをやっと終えた.あとは同定・リスト作成・本文作成など先は長い.例年のことなので,まあ,がんばろう.
先日の分科会で吉富さんの話しを聞いて,そういえばそもそも自分は何でヒメドロの後翅多型を調べているのかと,考えてみた.もちろん後翅多型という現象そのものも面白いのだが,最初の動機はシノニムの処理をして学名を確定させたいからであった.さらに遡ると,日本産水生甲虫の図鑑をつくりたいことが動機であった.生前に佐藤先生が企画した水生甲虫の図説は幻になってしまったが,その熱は冷めたわけではない.むしろ,ガムシ科やヒメドロムシ科で判っていないことがたくさん浮き彫りになってしまい,その処理が直ちには難しいというのが実情のような気がする.一気に解決できるわけではないが,若手・中堅の水生甲虫屋が盛りあがっている今こそ,実現に向けて動き出すときなのかもしれない.