論文が出ました。
Hayashi, M., T. Iwata and H. Yoshitomi (2023) Revision of the family Haliplidae (Insecta, Coleoptera) in Japan. Zookeys, 1168: 267-294.
この論文は第二著者の卒論がベースとなっている。なんで私が関わることになったかと言うと、未記載種の標本をMさんから託されて記載しようと思った時、未公表だった彼の卒論も一緒に出してレヴィジョンにした方が良いと考えたからだった。
コウトウコガシラミズムシも近似種がいて、これも未解決だった。文献調査により、南アジア・東南アジアに分布するHaliplus angustifrons Régimbart, 1892に同定することとした。この同定については、コガシラミズムシの大家にも認めてもらえたので、安心している。
昨年のZaitzeviaのレヴィジョンに続き、重要な水生甲虫の論文を公表でき、一区切りつけることができて良かったと思っている。
コガシラミズムシ科も減少している種が多く、生態や遺伝的多様性の解明も急務となっている。