学会2日目

2日目は9時にならないと会場に入れないとのことで,遅めに宿を出た.
同定会場&ポスター会場に行くと,大変にぎわっていた.私はいくつかの水生甲虫の標本を見せてもらった.基本的にこの会で見せられる標本は既報では同定できない種が多いので,「まだ記載されていないですねえ」と答えることも多い.ヒメドロではナガアシドロとマルヒメツヤで別種が混じっているのではないかという,指摘もあった.マルヒメは以前から問題になっているが,ナガアシは私自身は認識していない種だった.誰か調べて−.
私は河口湿地で採集したツヤマルムネ?を野村さんに見て頂いた.しかし,すべてメスだったので,やはり近縁種未記載種との区別は困難とのことだった.オスを確保しなくてはいけない.
午前・午後と一般講演があり,特にムネアカセンチコガネの生態は面白かった.水生甲虫では西表のガムシとコガシラミズムシの講演が重要な報告だった.チビコガシラH. simplexはちゃんと認識できていない種なので,はやく絵解き検索を出してもらえると助かります.
一般講演の後は小集会があり,今回もヒメドロをテーマに水生甲虫小集会が開催された.小集会は一般講演するにはちょっとな内容でも発表できるのが魅力だと思う.わたし以外は海外のヒメドロの話しだったが,日本のヒメドロの常識が通用しないという点は共通していたと思う.
今回は終わった後,飲み会がセットできず残念だった.みんな大人しく帰ったのかな?
また帰りの電車で揺られながら,研究のアイディアを考えた.ヒメドロの流水適応や体表面の汚れとその機能について実験的に何か調べられたらいいのになあ,と思った.
今回の学会の運営面の感想は,事務局の奥島さん中心にしっかりと準備をして進めていたので,トラブルはほとんどなかったようだった.博物館友の会の方が協力されていたのも印象的.これは日頃の付き合い方がこのような形につながるのだと思った.本当にご苦労様でした.
1点,持ち込みパソコンの投影が暗くなる場合があった.見えないほどではなかったが,PCの画面と比べて明らかに暗くなるようだった.原因は何だろうか?設定で何とかなるものなら,何とかしたかった.