ヤマトホソガムシの幼虫

論文が出ました。

Hayashi, M. and R. Morimoto (2022) Laboratory rearing of Hydrochus japonicus (Coleoptera: Hydrochidae) suggests larvae live at the water bottom. Entomological Science. doi: 10.1111/ens.12498

ホソガムシ科の幼虫はガムシの幼虫を始めた頃から狙っていた。チュウブやヤマトの他産地で探してみたり、飼育してみたが、全くダメだった。昨年の春に採集した成虫をなんとなく飼育したところ、産卵を確認し、慌てて容器を変えて飼育をした。幼虫も孵化したが、餌は分からなかった。幸い産地で採集したミズミミズ類を食べてくれたので、そこそこのサイズまで生育することができた。

野外で幼虫が全く見つけられなかったので、土壌性を含む陸生の可能性を疑っていた。しかし、事実は全く逆で水に浮かないだけでなく、隙間などにどんどん潜っていく行動を示した。かなり小さい幼虫なので、野外で見つけるのはかなり難しいと思われる。

いずれにしても幼虫が得られること、捕食性であることがわかったので、チュウブホソガムシも含めて飼育にチャレンジしてみたい。